白内障手術とは?
白内障手術とは,どのような手術なのでしょうか?当院での手術の方法を説明する前に簡単にご説明いたしましょう。
白内障手術は,ひとことで言えば「濁った水晶体を取り出す」手術です。しかし,眼の中に移植できる「眼内レンズ」が登場し,その意味あいも多少複雑になってきています。というのは,最近では,眼内レンズが普及してきたお陰で,白内障手術が「白内障を取り去り,眼内レンズを移植する手術」を意味するようになったからです。
現代の白内障手術では,眼内レンズを安全に固定するために,水晶体の中の濁った部分だけを吸い出し,水晶体の薄い皮を残す方法が採られています。そして,眼の黒目と白目の境目に小さな傷だけを付けて水晶体の中身を細かく碎きながら吸い出す 「超音波水晶体乳化吸引法」 と呼ばれる手術が主流になってきています。
白内障手術の進歩と日帰り手術
先に述べたように,現在の白内障手術は,数年前の手術と比べて各段の進歩を遂げました。例えば,水晶体を取り除くために目につける傷の幅は約半分になりましたし,器具や術式の進歩のために手術時間も約半分になりました。
このため,米国では特別な事情がなければ,白内障手術のための入院費用は保険適用が認められていないのが現状です。日本では,もちろん手術のための入院は保険が適応されますが,身体には不自由がなく,白内障以外に重い病気もないのに重病人と同じように入院して手術を受けなければならないのは不合理と言えないでしょうか。そこで,日本でも一部の医療機関で米国と同じような方式の日帰り手術が行われるようになってきたのです。
現在,入院で手術を行っている施設の大半は,入院設備を効率良く稼働させる管理上の理由で患者さんを入院させていると言っても過言ではないかもしれません。勿論,眼や体の具合が悪いために,長期の入院が必要な方も多いのですが,他方で白内障以外には,全く健康上問題の無いような方も,このような病院では入院して手術を受けなければならないのが現状です。
このような状況なので,入院待ち患者が多く,手術を申し込んでから手術までの期間に数ヵ月を必要とするのが常識のようになっていました。このような,問題に対処するために,入院をしない日帰り手術を行う眼科医が増えてきています。最近になって,厚生省も日帰りの白内障手術を奨励するようになり,患者さんが入院しなかった場合の保険点数にも日帰り手術加算が認められるようになっています。